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京町家友の会

第14回例会報告
日 時 : 平成14年 10月 6日(日)
      午後1時30分〜3時
場 所 : 田野邸(旧・前川邸) 中京区壬生賀陽御所町49
出席者数 : 41名

[例会次第]
 田野邸前庭にて受付、田野邸の資料とお抹茶券(菓子付・八木邸見学込)を配布。
 前庭において、「京町家友の会」松村会長のご挨拶と、田野家ご当主・田野十二雄氏ならびに今回の例会講師の中川等先生のご紹介を行ないました。
 会員を二班に分け、一班は田野氏のご案内で奥にある蔵へ。天保8年と10年に作られた蔵のうち内部が美しく仕上げられた天保10年の蔵に入って、床下の収蔵庫(金庫?)や寸分の隙もない階段箪笥、新撰組の拷問にも使われたかもしれないという荷揚げ滑車などを拝見。梁や階段を含め、使用されている材のりっぱさ、美しさには目を見張るものがありました。
 もう一班は、主屋のお座敷にて、中川等先生より壬生の郷士住宅の特徴および京町家との比較などの講義を受けました。田野邸は昭和30年に一部改修されているものの、長屋門、式台を構える玄関、座敷構成など典型的な壬生の郷士住宅の特徴を備えていると思われます。通り庭の梁や柱なども町家のそれとは違い、太くたくましい印象です。
 その後、班ごと交代して、それぞれ見学と講義を受けました。
 定刻どおり再び前庭に全員集合し、田野氏への最後の質問と、改めて御礼を述べて散会といたしました。

 そこからは、各自自由行動として、先に配った券を用いて、同じく新撰組の屯所であった八木邸の見学、あるいは横の鶴屋にてお抹茶とお菓子をいただいて、一息ついていただけたことと思います。

 例会のご案内にも書きましたように、田野邸は現在も、仕事と住まいの両方に使われていますので、一般には非公開を守っていらっしゃいます。普通のお宅に40余名ものお客を迎えることは大変なことと思われますが、今回の「京町家友の会」の見学
については快諾いただきました。これは、「京町家友の会」の、京都のまちを大切に思い、歴史と伝統に育まれた町家を住み継いでいくことで、そこに育った文化や暮らし、教育をも含め、私たちが守っていかなくてはいけないものを残し再生さすという趣旨に御賛同いただけたからだと思っております。最後に、現在81歳のご当主から、これからもますますのご活躍を、との激励のお言葉をいただきました。


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