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京町家友の会



中身と外見

いつまでこの暑さが続くやろと思てたけど、ようやく朝夕に涼風がたって、風の冷たいのがうれしい。夜には虫の声が聞こえだした。夕暮れもちょっとずつはよなってきたような。

秋がそこここに顔を出し始めた。これからまたいろんな行事が増えていくし、ちょっと気にしてほしいことを言うときます。

いろんなお付き合いの中で、お礼やお車代やお祝いやと金封を準備したり、頂いたりする。気になるのは頂く金封の中のお金がくちゃくちゃなこと。私のほうで準備するときはあらかじめ銀行へ行ってきれいなお札に替えておくのやけど・・・。以前にも仕事の関係で東京の事務所にお礼を準備してくださいてお願いしたら、くちゃくちゃのお金を封筒にいれてきゃはった。もっとひどいときは金封も準備しんとただの封筒。どこがお礼なんやろ?気持ちも何もあらへん。やっぱり「ありがとうございます」とか「おめでとうございます」とかいう気持ちをあらわすのやったらそれなりにしんとあかんと思てる。お金やったらどんなんでも同じというのは大間違い。だいたい気のある人やったらいつでも少しぐらいきれいなお札を準備して持ってるもんやけど。どんなふうに思わはりますか?

金封の表書きもちょっと気にしてほしい。あんまりいい加減な書き方は困ります。字の上手下手とちごて、丁寧にかいてほしい。字はそのときの気持ちをよう表わします。どんな気持ちで書いたはるのかは見たときにすぐわかると思う。表書きて大事ですよ。常日頃からちょっと必要な字ぐらい練習しといたらいいのにと思うけど。きっとなかなかできひんやろなあ。筆で自分の名前ぐらいは書けるようにてよお親から言われていたけど、いざというときにはなかなか書けへんもんやけど。

ちょっとした金封とちごて、たいそうなもんは結納屋さんという手があること知ったはりますか?結婚式のお祝いとか、賞をもらわはったとかいうときにはご近所の結納屋さんに相談したらいろんなこと教えてくれはります。これも京都ではあたりまえのこと。
中身が大事ていうても、外見もちゃんとしんと半人前どすえ。

2003.9

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