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 堀 宏道(作事組会員、電気工事)

トイレの間仕切り壁に両面使いで埋込まれた照明器具、その球面のガラスグローブが破損していた。

大工はそのグローブの代わりに、先ほど作ったものを、壁に埋め込まれていた木枠に8mmの穴を開けて取り付けたのです。

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刺繍枠を使ったのは和紙を挟む為でした。
半月形の板が影になり、意匠も良くなりました。
そしてなんということでしょう。その和紙に反射した光がほのかに、しっくい壁をも照らしだしたのです。
作事組オリジナルの創意と工夫。

この器具の名前は両面灯というのか?
1灯で2室使う経済性、
昔の人は上手いこと考えたものです。
小倉邸にて
設計 NOM設計室
施工 アラキ工務店
□新設の場合
また右は別の現場、宮原邸です。今回の改修工事で新設された外灯兼玄関灯。施主の宮原さんご自身が東寺の骨董市で見つけられたのか。真鍮製のセードが2枚。
大工はそのセードに合わせて木枠を作り、
壁をくりぬき、木枠を埋込む。
電工は配線してレセプタクルを取付ける。
塗装が腐食止めを塗る。
左官が木枠の厚みまで仕上げる。
作事組連携の技と知恵。
ランプ交換の為、開くようになっているが、蝶番が付いているわけではない、釘がさしてあるだけ。
その反対側の釘はへの字に曲がっている。
この曲げも、チエです。

マウスで点灯
宮原邸にて
設計 末川協建築設計事務所
施工   アラキ工務店