• 京町家net ホーム
  • サイトマップ
  • アクセス・お問い合わせ
はじめに京町家再生研究会京町家作事組京町家友の会京町家情報センター
'05 楽町楽家 詳細 主なイベント日程 報告 ▼ コンペ展結果

'05楽町楽家◎家再生改修コンペ展結果 報告

楽町楽家イベントの一環として、スペースデザインカレッジ京都校学生による町家再生改修コンペを行いました。2005年3月に「お掃除隊」と称し、改修前の町家の大掃除と実測を行い、それぞれの考える町家の活用の仕方を形にしました。コンペ展を見に来ていただいた一般の方々にも広く投票して頂いた結果、高得票だった3点を紹介いたします。

最優秀賞
『地域児童館 町童(まちわらべ)の家 〜路地に子供を〜』 星川 裕介
 最近、街中で遊ぶ子供をめっきり見なくなったように思います。これは少子化や交通量の増加など様々な要因があると思いますが、その一つとして、子供たちが放課後に集まって安心して遊ぶことのできる場があまりないということが挙げられると思います。
 近年、京都市は京都市児童育成計画「京・子どもいきいきプラン」に基づき、子供の成長と子育てを支援する施設として児童館整備を推進しています。児童館整備で課題となるのは、国庫補助の対象外である用地費と用地の確保ですが、町家を改修し児童館とすることで用地費も建築費も低く抑えることができます。さらに今、京都市が直面している町家を、町並みをいかに保存していくか、どのような方法で町家のオーナーを支援していけばいいのかという問いに対する一つの答えにもなるのではないでしょうか。
 子供たちが集まることで地域住民の世代間交流・会話が生まれ、町家に、露地にそして街に、再び子供の声が響くようになるのではないでしょうか。

優秀賞
『a sport connect the world』 早川 和宏
 スポーツは世界各国で親しまれているものである。その国にしかないものもあるかもしれないが、世界共通のものも多数ある。言語は違っても、ルールは同じである。
 多くの人が一緒に大画面でのスポーツ観戦などを楽しめるこのお店は、世界中の人たちが訪れる京都で、スポーツをきっかけに新しい出会いを見つけられる町家となってほしい。そして同時に、あらゆる人たちに町家の素晴らしさも知ってほしい。

優秀賞
『居食同源』 高橋 晴子
 医食同源は、中国のことわざで食事は医療と同じくらい生命にとって大切であるという意味。そのくらい食生活は大切なものであり、生活そのもの。贅沢なものを使わなくても、手近で旬の食材を無駄なく使うことで心身の健康につながり、豊かな生活に結びつく。
 飽食な現代の生活の中で、見失いがちな食生活のあり方をもう一度再確認する必要があるのでないでしょうか。
 今回の提案はこの京の町家を、もう一度食事の大切さを再確認できる場として、住まいながら「京のおばんざい教室」として活用すること。実際に京の伝統野菜を育てるところからはじめ、天然の味やかたち、色、季節感を料理に生かします。
 また、おばんざい教室の一階には食事をしたり、ちょっとした寄合を開ける多目的スペースを用意。親子で参加したり、時には親同士で話し合ったり・・・。未来を担う子どもたちに日本の文化を継承していくために、さまざまな交流の場として使っていただきたい。
 京都の文化が培ってきた京のおばんざい。いちばん身近な食文化によって親から子へ、京都の文化を次の世代に伝えていきたい。