「全国町家再生交流会」のプレイベントとして、５月１４日から始まった「楽町楽家」は、約１ヶ月に亘り各所で行われましたが、とりあえず大きな事故やトラブルもなく、無事終了したことをここにご報告いたします。
　 イベント会場としてお世話になったのは、お住まいでもある家が全部で１６軒、流通途上の町家２軒、空き地１箇所、「都ライト」会場として上七軒通のお茶屋さんなどなど。
　 コンサートに出演いただいた演奏家の方は、総勢で５０名を超えました。演劇をはじめとして、その制作には多くのスタッフが関わりました。各イベントの講師の方、そのお手伝いの方など、遠方から来ていただいた方もたくさんおられました。また、受付や会場手伝いは、多くのボランティアの方にお世話になりました。

　 雑誌や新聞、ラジオやテレビなど、マスコミの取材・撮影もあり、「楽町楽家」は、興味を持って大きく報じられました。
　 それらすべてのおかげで、どのイベントも満員となり、特に後半のコンサートや演劇は、広報が行き届いたこともあって、早々と申し込みが定員を超え、参加をお断りすることが多くなりました。たくさんのお問い合わせを受けたことで、皆様の「楽町楽家」への関心の深さを痛感し、また、京町家への関心の高さに改めて驚きました。

　 演奏家の方は、その空間での響きの良さが自分の耳にも心地よく、適度な狭さが聴衆の真剣な眼差しを受けることとなって、大変喜んでくださいました。展示では、町家の持つ力に圧倒され、また懐の深さに感動したとおっしゃる方もいらっしゃいました。参加者の中には、土日ごとに京都に来て、その日のイベントを廻れるだけ廻った方もおられます。参加されたマンション暮らしの30代ご夫婦は、赤ちゃんが普段と違って穏やかな様子で落ち着いていることに驚かれていました。
　 このように、今回の「楽町楽家」で、文字通り「楽しい町、楽しい家」を体感してくださった方がたくさんいらしたことは、当初の目的どおり、住まいとしての町家の良さを見直すきっかけとなることと確信しております。
　 至らぬ準備の数々にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたしますとともに、皆様のご協力とご尽力のおかげで、好評のうちに無事終えられましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。