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四条町大船鉾会所 再生通信
- Vol.8 -
地鎮祭 お盆を過ぎて本工事の開始です。8月16日朝、四条町大船鉾会所にて作事組の辻勇治棟梁が安全の祈願と、敷地の四隅・中央を酒・塩・米で清める四方祓いの次第で清祓式を執り行い、近隣へ挨拶に廻られました。

解体着工 8月22日、二階から解体工事に着手しました。土壁を覆っていた合板の壁・天井と畳など既存の内装材を取り除き、板間奥の増築部分を全て除却します。残す建具は収蔵庫の造作工事が終わるまで一階ダイドコに仮置き、廃材は全て分別されます。



再生検討会 第8回 8月24日、四条町木村邸にて8回目の再生検討会が開かれました。株式会社LIXIL協賛による衛生器具と流し台の提供、さらに京都市より空き家活用の助成を受けることを確認し、 終了後に解体現場を見学しました。二階座敷の天井を剥がすと状態の良い竿縁天井が現れましたが、オモテノマの押入跡や、ナカノマ・ツギノマと連続して使うには各部屋で竿縁の向きが異なるため、やむを得ず除却されました。

環境工学勉強会 8月31日、釜座町斧屋にて京都府立大学より松原斎樹先生を招き、町家の温熱環境について講義いただきました。夏は東西に簾が必要ながら深い庇が南面の日射しを遮り、土間・火袋・中庭の温度差が風のゆらぎを生み、打ち水や季節の設えが快適な感覚をもたらすこと、冬は暖房器具と採暖器具等を併用して、障子で窓の断熱に工夫することなど。作事組の事務で使われている什器や収納を参考に、必要な設備について話し合いました。


竿縁天井の押入跡