京町家塾Ａコース第１回　町家の歴史　高橋康夫先生（花園大学）

釜座町町家の２階での、第１回の京町家塾は、京町家塾の塾長である、花園大学教授高橋康夫先生の町家の歴史の話であった。当日は、会場となった２階の座敷には入りきれず、縁側や手前の中の間にまで参加者があふれる盛況となった。話は平安京の条坊制から始まり、平安中期〜後期の町並みの変遷、町家の発生、変化、鎌倉〜室町〜江戸〜明治までの町家の歴史について、多くの図版資料を見ながら大変わかりやすい解説があった。歴史上の町家は、我々が現在思っている「町家」の形よりもはるかに多いバリエーションがあり、例えば虫籠窓も今の太い塗込めのものは後の時代のもので、オリジナルは細い木の格子だったりと、知っているつもりでいたことが、歴史的に見ると不完全であったり間違った認識だったりすることがわかり、大いに勉強になった。講義終了後の質疑応答も活発に行われ、終わったあとも、数人が先生の机を囲んで質問攻めにする光景が見られた。