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京町家作事組



◎第五期京町家棟梁塾たより 14



棟梁塾座学21「木出し、値入、講評」

棟梁塾実習17「黒谷和紙漉き体験」
 12月7日は今年最終の座学「木出し、値入、講評」でした。9月に実測をし、設計図を作成した町家の改修見積をする段になりました。作事組の標準単価表に則して見積をするのですが、同じ図面でも出てきた見積金額は人によって違い、講師の大下さんが作成した見積と比べて何が違っているのかそれぞれ検討するとともに、改修の見積には傷み具合を見る力が必要であることを学びました。
 12月11日の実習は、「黒谷和紙漉き体験と綾部の民家見学」へ行きました。講師の畑野さんと金田さんの腰の入った冬の綾部生活、そこに身をおいてディープな生活の一コマを味わえたことが何よりでした。日頃から体をよく動かして仕事をしている大工さんたちは紙漉きをしても筋がよいとのこと。運動神経が鈍らないのでしょう。畑野さんのご自宅では和紙が家具や内装のいろんなところに使われていて金属を和紙で覆うというアイデアをひとついただきました。近くのカフェで暖まり、ひよこを暖める烏骨鶏をみせてもらったり、自家栽培のケールの薬効を教わったり、手づくりのあたたかみ、生命のありがたさを感じました。石端建ての新築現場では金田さんの仕事仲間の大工さんも来てくださっていて、まばらに建っている綾部の民家をめぐる人のつながりが素敵でした。金田さんのご自宅でもイノシシの干し肉をふるまっていただき、野生の香を堪能しました。
  
(作事組事務局 森珠恵)