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京町家作事組



◎第五期京町家棟梁塾たより 11



棟梁塾実習13「お茶会」

棟梁塾実習13「お茶会」

棟梁塾実習14「町家実測」
 8月の茶の湯の座学を受け、9月11日のお茶会実習では、はじめてお茶席に招かれたときにあわてずにお茶をいただけるように、ひととおりの流れを体験しました。手と口を清め、庭から茶室へ這入り、礼、お花と軸の拝見、干菓子と主菓子、そして松井先生と大下さんのお点前で薄茶をいただきました。今回は重陽の節句にちなみ、栗餡に彩り豊かな菊の花をあしらったお菓子を用意しました。秋の麒麟草やルリトラノオなど自然の形になぞらえた花の名前は記憶しやすく、自由な連想をうながして自然豊かな空間の広がりを味わう契機にもなりました。
(作事組事務局 森珠恵)

 9月14日の座学は末川氏より『町家の寸法体系、調査諸元、人体寸法による設計の基本寸法』についての講義がありました。
 実測調査の際に取るべき寸法、調査の際に確認すべき事項、必要な改修、しても良い改修、してはならない改修、改修の優先順位などを勉強しました。特に実測調査は、間取りと矩計を測るのに必要なポイント、注意する必要があるポイントなど、実測実習でさっそく試される内容です。
 それから人が住む、使う上で必要な各部の最小寸法について、末川氏の作られた寸法マニュアル表を見ながら学び、最後に見積もりの根拠として必要になる設計図書の意味、必要になる図面(撤去図、構造改修図)について学びました。
 9月25日の実習は、現役塾生の方が購入された織屋建ての町家を教材にさせて頂き、実測調査を行った。
 各々まずは間取りをスケッチして、採寸していき、前回の座学で学んだ取るべき寸法を復習しながら調査に当たった。矩計の調査は難儀している様子もありましたが、なんとか調査を進め、レベル調査、倒れ調査を一通りこってり3時間行いました。
 この調査をもとに現況図と提案図の作成を宿題とし、11月の座学では拾い出し、値入れの講義があるので、それぞれ作成される現況図と提案図を楽しみにしております。

(作事組設計担当 井澤隆弘)