◎第五期京町家棟梁塾たより 11
(作事組事務局 森珠恵)
9月14日の座学は末川氏より『町家の寸法体系、調査諸元、人体寸法による設計の基本寸法』についての講義がありました。 実測調査の際に取るべき寸法、調査の際に確認すべき事項、必要な改修、しても良い改修、してはならない改修、改修の優先順位などを勉強しました。特に実測調査は、間取りと矩計を測るのに必要なポイント、注意する必要があるポイントなど、実測実習でさっそく試される内容です。 それから人が住む、使う上で必要な各部の最小寸法について、末川氏の作られた寸法マニュアル表を見ながら学び、最後に見積もりの根拠として必要になる設計図書の意味、必要になる図面(撤去図、構造改修図)について学びました。 9月25日の実習は、現役塾生の方が購入された織屋建ての町家を教材にさせて頂き、実測調査を行った。 各々まずは間取りをスケッチして、採寸していき、前回の座学で学んだ取るべき寸法を復習しながら調査に当たった。矩計の調査は難儀している様子もありましたが、なんとか調査を進め、レベル調査、倒れ調査を一通りこってり3時間行いました。 この調査をもとに現況図と提案図の作成を宿題とし、11月の座学では拾い出し、値入れの講義があるので、それぞれ作成される現況図と提案図を楽しみにしております。 (作事組設計担当 井澤隆弘)
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