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京町家作事組



◎第五期京町家棟梁塾たより 2



棟梁塾座学3「京町家の構造」

棟梁塾実習1「町家見学」
四期までのスケジュールとは少し異なる時期からはじまった五期棟梁塾ですが、年末最後の講義は末川氏より「京町家の構造」、実習は町家見学として小島家、長江家を訪問しました。
 テキスト「町家構造事始」をベースに京町家の建方の手順、それぞれの仕口の納まり、土壁の重要さ、通柱と母屋の鳥居型フレームが各スパンで支点間距離を変えて構成される三角形の構造がどのような動きをするのか、そして昭和初期型の評価など、模型や振動台実験でのお話も交えながら学びました。
 見学では小島家と長江家を訪ね、塾長より大店の町家の特徴や前栽、土蔵、お座敷等の決まりごと、塾長の丁稚時代の大店に出入りした際の小話などがあり、少し予定超過するほどとても濃密な見学となりました。
 前回たよりにもあったように今回は設計士の塾生が多いためか、講義レポートもしっかり作成されていて、質問も私が塾生であった時より多い気もします。来年も町家の防火性能評価、施工、決まりごと等、テクニカルな講義が続くので引き続きレポートや予習をしっかりしてもらいたいと思います。
(作事組理事 井澤 弘隆)

作事組・棟梁塾冬期研修会

作事組・棟梁塾冬期研修会
 12月13日は朝の町家見学実習のあと、午後から大勢集まっていただいて釜座町町家の大掃除を行いました。日頃手の届かないところも清められ、おかげさまで気持よく新年を迎える準備ができました。今年度の研修会は竣工見学会をかねて、現在オープンに向けて準備中のお宿「満き」を訪ねました(京町家通信vol.104の改修事例に詳しい)。古くて傷みの激しい離れの部分から客室として再生されていくプロセスは、大型町家の活用事例としてたいへん参考になりました。見学会の後は向かいにあるお料理やで34名が着席し、相談件数が例年より若干少ない作事組の現況と相談の内容を分析し総括する理事長のお話しに耳を傾けました。副理事長から来年に向けた抱負が述べられると、顧問兼塾長からは来年と言わずすぐにでもと促す声が聞かれました。場が引き締まりそれから和気藹々とお食事を楽しみました。棟梁塾が開講してちょうどふた月目に新しい顔ぶれをまじえて親睦を深めるよい機会となりました。
(作事組事務局 森 珠恵)