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京町家作事組



◎第四期京町家棟梁塾たより14



塾長お手製の1/10模型で学ぶ

奈良堂宮見学
 恒例の奈良古寺巡りの時期になりました。前回の座学で模型を見ながら細部の収まりや名称などを学び、その上での見学です。組物の意匠などから年代が導ける事や最新の技術による新たな発見を目の当りにし、生きた教材が時を超え現存している事がどれだけ恵まれている事か、感謝せねばならないでしょう。太い材が日本では取れなくなった悲しき現実もあるが、本来ならば地元職人による施工、地域材の使用が理想の姿だと思います。興福寺中金堂は工事中の為見ることが出来ませんでしたが、次回見学の機会がありましたら皆で参りましょう。
 飛鳥時代の瓦が葺かれている建物に出会いました。本当なのか?縁下に置かれていた物を葺いたのではないか?など様々な意見が飛び交いました。とある瓦職人さんの話によると、現在の瓦は昔より高温で短時間で焼ける、故に中まで焼けず表面が固いのだと。昔の瓦は弱火で長時間かけて焼くので長持ちするのではないかと言われていたのを考えると、満更うそではないのではと。ちなみに法隆寺の葺き直しの際も飛鳥時代の瓦を再利用したとの事。古いものだからいいのではなく、良いものだから、だそうです。
(施工担当理事 辻勇治)