 ◎第四期京町家棟梁塾たより3
６月の座学「京町家の施工(1)・(2)」では、先月迄の少し堅い内容から、私共大工にとって一番興味のある荒木塾長の技術的な内容に入りました。『町家再生の技と知恵』と塾長お手製『塾長講義テキスト木造建築の決り・心得』、この２つのテキストをもとに、町家の建築当時の工法から始まり、墨付けや各部位の納まり、瓦など他職の話や庭に使用される石まで、幅広く学びました。 日曜日の実習では二軒の町家見学に行きました。一軒目のアラキ工務店改修中町家では、骨組の状態ですが、構造改修にて水平垂直を取り戻しシャキッと建っていることが感じられるほどでした。二軒目の塾頭末川氏設計中の改修前町家では、建築当初の姿が色濃く残っていたのですが、不陸傾き共に非常に悪くなっており、今後の改修過程や改修後の見学会が楽しみです。どちらの町家も角家とめずらしく、独特の美しいプロポーションも見どころでした。 来月は京町家の決まりごと、材木屋見学など、楽しそうな内容へと続きます。 （施工担当理事 大下尚平）
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