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京町家作事組



◎第四期京町家棟梁塾たより2



改修現場見学

工務店作業場見学
  入塾から二ヶ月が経ち、塾生達の緊張も少しずつほぐれてきました。五月の座学はまだ少し堅い内容が続きますが、いづれもとても重要です。
 「京町家の現行法規」の授業では、塾頭の末川氏より建築基準法と景観法の生い立ちを始め、京町家をめぐる近現代の状況や、改修にあたっての現行法規との整合性の大切さ、今後の課題まで、自らの実務経験談も交えて京町家の法的な位置付けを多方面から学びました。
 「京町家の防火性能評価」の授業では、東京より安井昇氏を講師として迎えました。自ら実験にて木の燃えにくさを実証され、その結果を元にした木造の耐火防火構造や改修工法について、映像を用いて説明されました。また、火災で人命を失う問題に対し、建物の躯体が木造であるか否かはあまり関係が無く、本当に恐ろしいのは有毒ガスや一酸化炭素であるという事実、そして京町家の火災における弱点まで、有り体に学びました。
 実習では、棟梁塾一期卒塾生の辻、大下各工務店が改修中の町家と、渡文工務作業場へ見学に行きました。両現場とも構造から改修しており、竹小舞を掻き、土を付ける伝統工法の基本的な仕事を見学しました。大工さんの苦労話や改修ポイントなど興味深いお話も頂けました。作業場では板図を始め、手キザミの材木や全寸の型板などが沢山並んでおり、木組み・墨付け・手キザミの大切さを学びました。塾生達の京町家改修への関心を高める良き一日となりました。
(施工担当理事 大下尚平)