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京町家作事組
第66号(2013年3月)

◎2月の報告

8日(金) 理事会
11日(祝)
12日(火)
東京セミナー“住みたい知りたい京町家”
13日(水) 東京シンポジウム“技の継承−京町家の再生を通して−”
19日(火) 茶道稽古
22日(金) 理事会

◎3月の予定

8日(金) 理事会
19日(火) 茶道稽古
22日(金) 理事会
30日(土) 改修事例見学会

“住みたい知りたい京町家”を開催しました

設計士や大工等によるミニレクチャー
 2月11日(祝・月)、12日(火)の両日、東京の明治神宮外苑にある京都造形芸術大学の外苑キャンパスにて京町家を紹介するイベントを開催しました。京都で町家再生に取り組む諸団体が共同で主催し、京町家とその再生の活動を紹介し、併せて京町家の購入を検討されている方々向けに住まい方相談・不動産相談を行いました。外苑の大きな樹々に囲まれた環境のなか、京町家に興味をもたれる多くの皆様にお出でいただきました。ミニレクチャーでは京町家ネット各会のメンバーが交代でお話をさせていただきました。いつか京都に移住をしたいという方、資産として京町家を検討されている方の他、京都の実家の京町家の維持保全について相談したいという方々もおられ、早速、状況を見せていただくこととしました。
(設計担当理事 内田康博)

[シンポジウム“技の継承−京町家の再生を通して−”を開催しました]

シンポジウムの様子
 東京で京町家を紹介するイベントの翌13日(水)の夕刻、東京の日本橋室町野村ビルの野村コンファレンスプラザ日本橋にて、京町家とその保全再生についてのシンポジウムを開催しました。釜座町で先祖代々釜師を続ける大西家16代目大西清右衛門氏と、京都で大塀造りの町家を購入し再生され茶道の造詣も深いデービッド・アトキンソン氏を話者としてお招きし、京町家再生研究会から小島理事長をコーディネート役としてお話をお聞きしました。平日にもかかわらず150名を超える方々にお出でいただき満席の盛況となりました。大西氏からは伝統工芸に関わるもの作りの立場から、アトキンソン氏からは茶人としての視点から京町家が包含する生活や技術、作法などにみられる文化や伝統の美しさや素晴らしさ、重要性についてお話しいただきました。また、京町家を守ろうとしていないように見える京都や日本の人々に対する厳しい指摘もありました。シンポジウムのあとにはロビーで3人がそれぞれ取り囲まれて質問を受けるなど、和やかで楽しく、有意義な会となりました。
(設計担当理事 内田康博)

[アメリカ人留学生の釜座町町家見学]

質問が尽きない留学生の皆さん
 1月25日(金)、KCJS(Kyoto Consortium for Japanese Studies、京都アメリカ大学コンソーシアム)の留学生約15名が釜座町町家の見学に来られました。KCJSは1989 年に京都に設立された一年間の海外留学生プログラムで、ハーバード大学やプリンストン大学など、アメリカの一流大学14校が参加しています。今回来られた留学生の皆さんは、アメリカで日本について勉強されてきた方ばかりですが、町家訪問は始めての経験だとか。寄せられた感想の一部をご紹介します。
実用性と美しさのバランスがすばらしい。
町家は狭苦しくて陰鬱という印象を持っていたが、中に入ってみると驚くほど開放的だった。
今まで見たどんな家とも違っていた。音が無いのに、気配がある。
なぜ日本人は何も無いからっぽの空間が好きなのか?私もこんな部屋で生活してみたい。
台所やコンセントなどの近代的な設備は、伝統的な町家に調和するデザインにすればよいと思う。
通風や暖房のシステムがとても工夫されている。
 皆さん、初めて入った町家に深い感銘を受けておられる一方で、保存活動をする人の少なさや、京都の景観に対する鋭い指摘などもあり、とても冷静に観察されているのが印象的でした。その他にも、町家の保存の難しさや、昔と現代のライフスタイルの違いにまで関心が広がり、非常に有意義な見学だったようです。日ごろ私達が当然の事として見過ごしがちな点に着目する留学生の皆さんに、私も刺激を受けたひとときでした。
(事務局 常吉裕子)

工事実績: 192件
相談件数: 500件
('99年〜'13年2月28日現在累計)